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文部化学大臣賞

バイオプラスチックの分解実験PartⅡ

石川県 金沢大学人間社会学域学校教育学類附属中学校 3年 中村 嶺治

中村 嶺治の作品



 自然環境汚染をくい止めるため、昨年からバイオプラスチックについて研究している嶺治さん。昨年の研究で、海水などの液体より土壌の方が分解が進むという知見を得たことから、その原因を土壌内の微生物ではと考え、今回は様々な土壌や発酵物を用意して、プラスチック分解のより詳細な条件を調べることにしました。様々な条件の土壌やコンポスト、ヌカ床にバイオマスプラスチック(バイオPE)と生分解性プラスチック(PLA)を埋めて、分解の様子を観察するという実験を実に5回も繰り返しているのですが、1つの実験に50~100日以上かけており、その粘り強い研究姿勢に関心させられました。また、特筆されるべきことに、5回目の実験は、調査の中で問い合わせたPLA製造企業から「ぜひ自社製品での分解実験を」と依頼されて行っています。このことからも本研究がプロの研究者さながらの高いクオリティーであったことがわかります。結果、PLAが最も分解される条件は、土壌の水分含有量+温度上昇であり、PLAは微生物に直接分解されるのではなく、加水分解されてから微生物による生分解を経て分解される、という推論を得ましたが、同時に新たな課題も見つけられているようです。今後は企業と連携しながら、プラスチック問題解決の一助を担いたい、という嶺治さんの次なる研究に大いに期待いたします。

フック船長
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主催:子どもの文化・教育研究所

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